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顎のズレの治し方|矯正治療の効果、顎が外れたときの対処法など解説【医師監修】

「ズレた顎は治るの?」「矯正で治せる顎のズレを知りたい」
「顎のズレ」は、医学的に一つの病名を指す言葉ではありません。歯並びや噛み合わせ、顎の骨格、顎関節や筋肉の問題などを幅広く含む、日常的な表現です。
見た目の左右差や噛みにくさのほか、顎関節の痛みや口の開けにくさを伴うこともあります。なお、頭痛や肩こりとの関係は人によってさまざまで、顎のズレだけが原因とは限りません。
本記事では、ズレた顎の治し方、伴うことがある症状、矯正で整えるメリットまで詳しく解説します。適切な治療への第一歩として、ぜひお役立てください。
ズレた顎はどう治す?原因に合った治療法を選ぶことが大切

「顎がズレている気がする」と感じても、その原因は一つではありません。顎関節なのか、筋肉なのか、歯並びなのか、それとも顎の骨そのものなのか、問題のある場所によって、必要な治療は変わってきます。
まずは歯科で、顔の左右差や噛み合わせ、口を開け閉めするときの下顎の動き方や痛みの有無を確認し、必要に応じて画像検査などを行います。
顎関節症が原因の場合は、病状の説明やセルフケアの指導、運動療法、薬物療法、スプリント(マウスピース型の装置)といった、体への負担が少なく元に戻せる「保存的な治療」が基本です。ただし、スプリントは適切な診断のもとで作製・調整する必要があり、すべての患者さんに必要となるわけではありません。
歯の位置が原因のズレであれば、矯正治療で歯を適切な位置へ動かします。顎の骨そのものに大きなズレがある場合は、矯正治療と顎矯正手術(外科手術)を組み合わせて治療します。
受診先の目安として、痛みや口の開けにくさが中心なら歯科口腔外科や顎関節症を診療する歯科を、噛み合わせのズレや顔の非対称が固定している場合は矯正歯科を受診するとよいでしょう。
両方の問題がある場合には、矯正歯科と口腔外科が連携して診断・治療を行うことがあります。
矯正で治せる顎のズレ・治せない顎のズレ

顎のズレには、矯正治療で対応できるものと、矯正だけでは対応が難しいものがあります。順番に見ていきましょう。
歯並びや噛み合わせが原因のズレ
顎の骨の位置そのものには大きな問題がなく、歯の傾きや噛み合わせの影響で下顎がずれて見えている場合は、矯正治療で改善が期待できます。
たとえば、一部の歯だけが先に強く当たり、その接触を避けるように下顎が横へ誘導されているケースです。歯の当たり方を整えることで、無理のない位置で噛みやすくなります。こうした「機能的なズレ」は、矯正治療の対象となることがあります。
骨格的な問題が大きいズレ
上顎や下顎の大きさ・形・位置そのものに大きな左右差や前後差がある場合は、歯を動かす矯正治療だけでは骨格そのものを十分に修正できません。
たとえば、下顎の片側が長く成長して顔が左右非対称になっているケースや、下顎全体が前へ出ている受け口などが該当します。
歯の傾きを調整して噛み合わせを合わせる「カモフラージュ治療」で対応できることもありますが、顔の左右差や顎先の位置までは十分に改善できない場合があります。
外科矯正が必要になるケース
顎の骨を動かさなければ安定した噛み合わせを作れない「顎変形症」では、矯正治療と顎矯正手術を組み合わせて治療します。
対象となるのは、著しい受け口や顎の後退、口を閉じても上下の前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」、顔面非対称などがあり、食べ物をうまく噛めない、発音しにくい、口が閉じにくいといった支障を伴う場合です。
治療は一般に、手術前の矯正で歯を適切な向きに整えた後、手術で顎の骨を計画した位置へ移動し、術後の矯正で噛み合わせを細かく調整する流れで進みます。
広瀬矯正歯科では術前・術後の矯正治療を担当し、顎矯正手術は神戸市立医療センター中央市民病院、神戸市立西神戸医療センター、大阪歯科大学など、連携する医療機関の歯科口腔外科と協力して進めています。
マウスピース矯正だけでは対応が難しいケース
マウスピース矯正は、透明で取り外しのできる装置を使い、歯を少しずつ動かしていく治療です。目立ちにくい一方、適応できる範囲は歯並びや骨格、必要な歯の移動量などによって異なります。
大きな移動や複雑な動きが必要な場合は、マウスピース単独では計画どおりに進みにくく、補助装置やゴム、ワイヤー矯正を併用することがあります。
また、顎先の左右差や著しい受け口のように、上顎・下顎の骨の位置そのものが原因となっている場合は、マウスピースで歯を並べても骨格的な非対称までは治せません。装置の種類だけで判断せず、まずは適切な検査と診断を受けることが重要です。
顎のズレを治す前に行う検査

治療方針を決めるためには、次のような検査で顎のズレの原因を調べます。
顔貌写真・口腔内写真
顔と口の中の写真は、顎の左右差が顔にどう表れているか、歯並びや噛み合わせがどの方向へずれているかを記録するための検査です。
顔貌写真では、顎先の偏り、口元の突出、唇の閉じにくさ、顔全体の左右バランスなどを確認します。口腔内写真では、歯の中心線のズレ、反対咬合(受け口)、開咬、片側だけ上下の歯が横にずれて噛み合う交叉咬合(こうさこうごう)などを記録します。
写真として残しておくことで、治療前後の変化を客観的に比較できます。
歯型・模型による噛み合わせの確認
歯型を採り、咬合器(顎の動きを再現する器械)に装着した模型などを用いて、噛み合わせを立体的に調べます。
歯列の幅や形、歯が並ぶスペース、上下の歯の前後・左右の関係、噛み合っていない部分などを確認し、一部の歯が先に当たっていないか、噛み込むときに下顎が動いていないかを調べます。
ただし、歯型だけで「骨格的なズレかどうか」を判断することはできません。顔の診察やX線検査などと組み合わせて評価します。
X線・画像検査
X線検査では、写真や歯型では見えない顎の骨の位置、歯の根、顎の中に埋まっている歯などを確認します。
頭部X線規格写真「セファログラム」では、頭蓋骨を基準にして、上顎・下顎や前歯の位置を角度と距離で分析します。正面の画像では顔の対称性や顎の偏りを、横方向の画像では上下の顎の前後関係などを確認します。
パノラマX線写真では、歯根の状態、親知らず、埋伏歯(顎の中に埋まったままの歯)、歯を支える骨などをまとめて確認します。必要に応じて顎関節のX線撮影やCT撮影を行い、顎の骨や関節の状態を詳しく調べることもあります。
顎関節の内部を詳しく評価する必要がある場合には、連携する医療機関などでMRI検査が検討されます。すべての人にCTやMRIが必要なわけではなく、症状や診察結果に応じて選ばれます。
顎の動き・顎関節の検査
実際に顎を動かしてもらいながら、口を開け閉めしたときの顎先の軌道、口が開く範囲、前後・左右への動き、痛みの有無などを確認します。
あわせて、顎関節に音や引っかかりがないかを調べたり、こめかみや頬の筋肉を押したときに、ふだん感じている痛みが再現されるかを確認したりします。
外科的矯正治療を検討する場合には、通常の検査に加えて、筋電図検査や下顎運動の測定・記録・解析などを行うことがあります。
食いしばり・歯ぎしりの確認
食いしばりや歯ぎしりが、顎の痛みや噛み合わせの違和感に関わっていないかも確認します。
問診では、睡眠中の歯ぎしりを家族などに指摘されたことがないか、日中に噛みしめる癖がないか、朝起きたときに顎の疲れや痛みを感じないかなどをたずねます。口の中では、歯のすり減りや亀裂、頬や舌にできる圧痕(押しつけられた痕)などを調べます。
ただし、歯のすり減りや舌の圧痕だけで「現在も歯ぎしりをしている」と断定することはできません。複数の情報を合わせて総合的に判断します。
顎のズレとして現れる主な原因

顎のズレの背景には、主に次のような原因があります。
歯並び・噛み合わせの乱れ
一部の歯が先に当たると、その接触を避けるように下顎が横や前へ誘導され、歯を噛み合わせたときだけ顎がずれて見えることがあります。
交叉咬合や反対咬合などで、口を開けた状態では左右差が小さいのに、噛み合わせる瞬間に顎が動く場合は、噛み合わせによる「機能的なズレ」が疑われます。
骨格的な問題
上顎や下顎の大きさ・形・位置に左右差や前後差がある場合は、骨格的なズレとして顔や噛み合わせに現れます。
こうしたズレには、遺伝的な要因のほか、成長や病気などの環境的な要因が関係すると考えられていますが、原因を一つに特定できないことも少なくありません。
口を開けても顎先の偏りが残り、顔の左右差や歯の中心線のズレが固定している場合は、骨格を詳しく調べる検査が必要です。
生活習慣や癖
成長期の指しゃぶりや、舌で前歯を押す癖は、開咬などの不正咬合につながる場合があります。また、食いしばりや歯ぎしり、上下の歯を長時間接触させる癖は、顎の筋肉や関節の痛み、噛み合わせの違和感に関係することがあります。
ただし、成人の顎の骨が、頬杖や片側噛みだけで大きく変形するとは限りません。癖だけを原因と決めつけず、歯・骨格・顎関節をあわせて判断することが大切です。
顎のズレを放置するとどうなる?伴ってみられることがある症状・問題

顎にズレがあるからといって、すべての人に症状が現れたり、放置すれば必ず悪化したりするわけではありません。症状の有無や経過は、ズレの種類、骨格の成長、顎関節や筋肉の状態などによって異なります。そのうえで、次のような症状や問題を伴うことがあります。
顎関節の痛みや動かしにくさ
顎のズレや噛み合わせの問題がある人に、顎関節や顎を動かす筋肉の痛み、動かしにくさなどがみられることがあります。
代表的な症状は、口を開けたときの痛み、関節が鳴る「カクッ」という音、口を大きく開けられない開口障害などです。硬い物を噛む、大きくあくびをする、長時間食いしばるといった場面で、症状が強くなることがあります。
ただし、噛み合わせのズレと顎関節症の間に、単純な一対一の因果関係があるわけではありません。痛みや開口障害が続く場合は、歯科口腔外科などで診断を受けることが大切です。
顔のゆがみ・左右差
顎の骨の成長や位置に左右差がある場合、顎先が左右どちらかへ寄る、口角の高さが違う、下顔面が斜めに見えるといった形で表れることがあります。
とくに成長期に顎の骨の左右差があると、成長にともなって非対称が目立つようになることがあります。
ただし、顔の左右差は多くの人に多少みられるものです。左右差があるというだけで、治療が必要になるとは限りません。
噛む・話す機能への影響
上下の歯が適切に噛み合わないと、食べ物を噛み切ったり、すりつぶしたりしにくくなることがあります。
また、前歯の間にすき間が残ると、舌や息の流れる位置が安定しにくく、サ行やタ行などの発音が不明瞭になる場合があります。
歯への負担
噛み合わせが偏り、一部の歯だけに強い力が集中している場合は、歯のすり減りや亀裂、詰め物・被せ物の破損などが起こることがあります。食いしばりや歯ぎしりが重なると、歯に繰り返し強い力が加わります。
ただし、歯のすり減りや破損には、食習慣、歯ぎしり、酸による歯の溶解など、さまざまな要因が関係します。噛み合わせだけを原因と決めつけず、歯科で確認してもらうことが大切です。
肩こり・頭痛などの不調
顎関節症のある人に、頭痛や首・肩の痛み、こりなどが同時にみられることがあります。また、咀嚼筋(噛むための筋肉)の痛みが、こめかみなどに広がって感じられる場合もあります。
ただし、頭痛や肩こりが「顎のズレだけ」を原因として起こると断定することはできません。強い頭痛や急に起こった頭痛、しびれ・麻痺・発熱などを伴う場合は、顎の問題と決めつけず、内科や脳神経外科などの医科を受診してください。
顎のズレを矯正で整えるメリット

顎のズレを矯正で整えると、次のようなメリットが期待できます。
噛み合わせが安定する
矯正で上下の歯の位置を整えると、顎を閉じるたびに安定した位置で噛みやすくなります。
一部の歯だけが先に当たって下顎が横へ誘導されている場合は、その接触を整えることで、噛む途中の顎のズレが改善することがあります。
ただし、顎の骨そのもののズレが大きい場合は、矯正だけでは安定した噛み合わせを作りきれず、顎矯正手術が必要になることもあります。
食事や発音がしやすくなる
しっかり噛み合う歯が増えると、食べ物を噛み切ったり、すりつぶしたりしやすくなります。
また、前歯のすき間や上下の歯の位置関係が改善すると、舌や息を適切な位置へ導きやすくなり、サ行などの発音が明瞭になる場合があります。
歯や顎への偏った力を減らしやすい
一部の歯だけが強く当たる状態を整えることで、噛む力を複数の歯へ分散し、偏ったすり減りや歯周組織への負担を抑えられる可能性があります。
ただし、矯正治療は、顎関節症を必ず治したり予防したりするための治療ではありません。顎関節の痛みや開口障害がある場合は、顎関節症としての診断と治療を別に行う必要があります。
口元・フェイスラインの印象が整いやすい
前歯の傾きや位置が整うことで、唇の突出感がやわらぎ、口元のバランスが整いやすくなります。
ただし、顎の骨に大きな左右差や前後差がある場合は、矯正だけでフェイスラインを十分に変えることは難しく、顎矯正手術との併用が必要になることがあります。また、治療後の顔つきには、治療前の骨格や唇の厚みなどによる個人差があります。
笑顔に自信が持ちやすくなる
歯並びや顔の左右差への悩みが軽くなると、口元を隠さずに笑いやすくなる人もいます。
一方で、自信の変化は、本人の期待や受け止め方にも左右されます。治療前に「どこまで改善できる可能性があるのか」を歯科医師と共有しておくことが大切です。
顎のズレに伴う症状を悪化させないために自分でできること

顎に負担をかける癖を見直す
日中の噛みしめや、上下の歯を長時間接触させる癖は、人によって顎関節症状の悪化に関わることがあります。
ふだんから唇は軽く閉じつつ、食事や飲み込みのとき以外は上下の歯を接触させないように意識し、噛みしめに気づいたら顎の力を抜きましょう。
ただし、癖を見直しても、歯並びや顎の骨そのもののズレを自力で治せるわけではありません。
痛みがあるときは顎を休ませ、改善しなければ受診する
顎が痛むときに強く噛んだり、何度も噛み合わせを確かめたりすると、症状が強まることがあります。
痛みがある間は、硬い肉やガムなどを避け、やわらかい食品を小さくして食べましょう。また、痛みを我慢して口を大きく開けたり、顎を手で押して位置を戻そうとしたりする行為は避けてください。
痛みが続く、口を開けにくい、噛み合わせが急に変わった、食事がしにくいといった場合は、歯科または歯科口腔外科で診察を受けましょう。
歯並びや噛み合わせを歯科医院で確認する
見た目だけでは、ズレの原因を判断できません。歯科医院では、歯の当たり方、歯並びの中心線、顎を閉じるときの動き、詰め物や被せ物の状態などを調べます。
検査の結果、歯並びが原因であれば矯正治療を検討し、関節の痛みや開口障害があれば顎関節の治療を優先するなど、原因に応じて対応します。
顎のズレを矯正する費用・期間の目安

ここでは、広瀬矯正歯科における大人の矯正治療の主な費用と期間の目安をご紹介します。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 相談料 | 3,300円 |
| 診断資料作成料 | 75,900円 |
| CT撮影料 | 11,000円 |
| 大人の矯正治療の基本料金 | 726,000〜902,000円 |
| 調節料 | 1回3,300円または5,500円 |
| 保定装置料 | 33,000円 |
大人の一般的な矯正治療は、原則として健康保険の使えない自由診療です。治療期間は約2~3年、通院回数は24~40回が目安です。
実際の総額や期間は、顎のズレの程度、使用する装置、抜歯の有無、歯の動きやすさ、装置や顎間ゴムの使用状況などによって異なります。保定装置の紛失・破損、再検査、治療計画の変更などで追加費用が生じる場合もあるため、治療開始前に確認しておきましょう。
※料金は税込・2026年7月時点の広瀬矯正歯科ウェブサイト掲載情報です。最新の料金は医院へご確認ください。
外科矯正が必要なケースの費用と保険適用
「顎変形症」と診断され、顎の手術を前提に治療する場合は、手術前後の矯正治療と手術・入院に健康保険が適用されることがあります。
保険診療として矯正治療を受けるためには、「顎口腔機能診断料」に関する施設基準を届け出ている保険医療機関で治療を受ける必要があります。広瀬矯正歯科は、この施設基準を届け出ています。
治療期間は約2~4年、通院回数は24~60回が目安です。同院の案内では、外科手術と入院にかかる医療費の総額は約80万~120万円で、3割負担の場合の窓口負担は30万円前後とされています。ただし、手術方法や入院期間などによって、実際の負担額は異なります。
高額療養費制度を利用できる場合もあります。この制度が適用される場合、矯正治療と外科手術を合わせた総治療費は、約30万~40万円程度になることが多いようです。 自己負担限度額は年齢や所得などで異なるため、加入している健康保険へご確認ください。
医療費控除や分割払いについて
噛む機能の改善などを目的として、社会通念上必要と認められる矯正治療は、医療費控除の対象になることがあります。一方、見た目を整えることだけを目的とした矯正は対象外です。
医療費控除額は原則として、「実際に支払った医療費-保険金などで補填された額-10万円」で計算します。総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円の代わりに総所得金額等の5%を差し引きます。控除額の上限は200万円です。
広瀬矯正歯科では、大人の矯正治療の基本料金を、治療開始時、8か月後、16か月後、24か月後の4回に分けて支払う方法を設けています。銀行振込またはクレジットカードを利用でき、医院による分割払いに利息や手数料はかかりません。ただし、銀行振込の手数料は患者さんのご負担となります。
顎が外れた場合の対処法

顎のズレと顎関節脱臼は別の状態
ふだん言う「顎のズレ」と、いわゆる「顎が外れた」状態は異なります。
顎関節脱臼とは、下顎の関節部分が正常な可動範囲を越えて外れ、急に口を閉じられなくなった状態です。口が開いたまま閉じられない、唇を合わせられない、唾液を飲み込みにくいといった症状が突然現れます。
一方、歯並びや顎の骨の左右差による顎のズレでは、通常、口の開け閉めは問題なくできます。
自分で戻さず、速やかに受診する
顎が外れたと思われるときに、力任せに押したり、顎をひねったりして戻そうとするのは避けてください。
口が閉じられず元に戻らない場合は、速やかに歯科口腔外科や病院の口腔外科へ連絡しましょう。時間がたつと筋肉の緊張が強くなり、元に戻す処置が難しくなることがあります。
夜間や休日は、救急外来で対応できるかを電話で確認してください。転倒や打撲の後に起こった場合や、強い腫れ・出血・呼吸の苦しさがある場合は、救急医療機関を受診しましょう。
顎関節脱臼を繰り返す場合は、顎関節の形や動きを詳しく調べ、状態に応じた治療を検討します。
まとめ

「顎のズレ」は一つの病名ではなく、歯並びや噛み合わせ、顎の骨格、顎関節や筋肉など、さまざまな問題を含む表現です。
歯の接触によって下顎が誘導される「機能的なズレ」は、矯正治療で改善が期待できます。一方、骨格の左右差や前後差が大きい顎変形症では、矯正治療と顎矯正手術を組み合わせることがあります。
顎のズレがあるからといって、必ず顎関節症や頭痛、肩こりを引き起こすわけではありません。噛みにくさや顔の非対称が気になる場合は矯正歯科へ、顎の痛みや口の開けにくさがある場合は歯科口腔外科などへ相談しましょう。
広瀬矯正歯科では、顔や口の中の写真、X線写真、歯の模型などを用いた精密検査をもとに、歯並びや噛み合わせ、顎の骨格の状態を確認し、一人ひとりに合った治療法をご提案します。
「矯正で改善できるズレなのか知りたい」「保険適用の外科的矯正治療が必要なのか相談したい」という段階でも構いません。将来の健康と笑顔のために、ぜひお気軽にご相談ください。
