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すきっ歯(空隙歯列) 外科的矯正治療(保険適用)
15歳 男性 片側性唇顎口蓋裂
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Before
After
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症例情報
主訴 左側唇顎口蓋裂 診断名あるいは主な症状 左側唇顎口蓋裂 治療期間・回数 約8年 年齢 15歳 男性 治療に用いた主な装置 オルソサージカルスプリント、エッジワイズブラケット、クォードへリックス、OMA 治療費概算 総額約46万円です。(公的医療保険が適用されています。これ以外に外科手術の費用がかかりますが、公的医療保険に加え高額療養費制度の適用になります。) リスク副作用 矯正治療には、う蝕や歯肉炎・歯周病、歯根吸収、歯肉退縮 などのリスクがあります。(リスク・副作用参照)
外科手術のリスクには、出血、腫れ、しびれ等があります。 -
左側唇顎口蓋裂の患者さんです。
左上の前歯が先天的に欠如しています。
左上に乳歯が1本残っています。
できるだけ外科手術は避けたいという希望に添って、まず上の歯列を左右に拡げるとともに歯列全体を前方に移動、下あごの成長を押さえ、成長方向を変えることを治療方針としました。上の歯列をクォードへリックスで拡げました。
夜間、就寝時にはOMAを使用しています。上の前歯にエッジワイズブラケットを付け前方に出すように試みているところですが、下あごの成長が大きく、なかなか予定通り進行していません。
術前矯正が終わりました。
左上の先天的欠如部分のスペースは閉鎖しました。
手術を担当する口腔外科医と最終打ち合わせをします。手術時には必ずレントゲン上での計画(ペーパーサージェリー)と模型上でより具体的な計画を立てます。(モデルサージェリー)
当初、上あごは前方へ5mm(Le Fort 1型),下あごは右後方へ12mm、左後方へ6mm(IVRO)の予定でしたが、上あごの後戻りの可能性が高いため、上あごは延長器を取り付け、8mmの前方への上顎骨延長 (Distraction)を行うことにしました。
この術式はは手術中にいったん下あごを後方移動し、顎間固定を行って術後に上下のあごを同時に前方に延長していく方法です。手術が終わり,退院当日にできるだけ来院していただきます。
この方は手術後13日目でした。
手術前に製作して渡しておいた装置(オルソサージカルスプリント)を入れ、ゴムをかけた状態で来ていただきます。まだ少しはれが残っています。
上あごにはTurich type上顎骨延長器がついていますがこれは3ヶ月後に除去の予定です。もうすぐ手術後3ヶ月が経過します。
4日後に上顎骨延長器の除去手術です。
かなり安定してきたので除去後、術後矯正を開始します。術後矯正も終わり、そろそろ装置をはずします。
顔貌、咬み合わせともに著しい改善がみられ、御本人、お母様ともに満足され、大変喜ばれています。
治療終了は23歳3ヶ月ですここまでの費用は、総額約46万円です。(公的医療保険が適用されています。これ以外に外科手術の費用がかかりますが、公的医療保険に加え高額療養費制度の適用になります。)
- 矯正治療には、う蝕や歯肉炎・歯周病、歯根吸収、歯肉退縮 などのリスクがあります。(リスク・副作用参照)
- 外科手術のリスクには、出血、腫れ、しびれ等がありますが、詳しくは顎変形症に対する外科的矯正治療 神戸市立医療センター中央市民病院をご覧ください。