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第80回日本矯正歯科学会に参加して

2021年11月3日から5日までの3日間、横浜市で開催された、第80回日本矯正歯科学会に参加してきました。
 コロナ禍での開催ではありましたが、収束の兆しも見えている時期でもあり、Liveとオンデマンドとのハイブリッド開催でした。
 さて学会のテーマは、「望まれる矯正歯科の未来」で、特別講演、教育講演、2つの記念シンポジウム、2つの臨床セミナー、スタッフ&ドクターセミナー、生涯研修セミナー、2つのサテライトセミナー、ラウンドテーブルディスカッション、、会員口演、学術展示、商社展示、症例展示等の構成で、ほぼ例年通りの内容でした。
 特に2つの記念シンポジウムが印象に残りました。
 まず第80回大会記念シンポジウム「日本の矯正歯科の未来」では、人の一生における矯正治療の意義が明確にされていないことを問題として挙げていました。つまり高齢者における一般治療が著しく困難な症例に対して矯正歯科が貢献できるのではないかと提案されていました。
 次に第5回国際会議記念シンポジウム「アライナー矯正の光と陰」では、最近歯科治療における訴訟が増加しており、その原因としてアライナー矯正(マウスピース型矯正)が挙げられていました。全てのケースが、単純に装置を装着するだけで治っていくわけではなく、様々な試行錯誤が必要で、矯正治療の十分な経験のない先生はお手上げになってしまう現状があるようです。要するにアライナー矯正が悪いわけではなく、術者の問題かもしれない、とのことでした。
 その他、生涯研修セミナーやサテライトセミナーでも内容の濃い講演が多く、大変勉強になった学会でした。
 今回は、臨床指導医(旧専門医)の更新審査があったため、前日夜から横浜入りしました。無事合格となり、3日間会場に展示してきました。資料提供に承諾いただきました患者さんと資料作成を手伝ってくれたスタッフに感謝いたします。

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